生きた細胞をものづくりの素材に!Cellfiber
東京大学発のセルファイバは、生きた細胞をものづくりの素材として扱おうという企業だ。
同社の「細胞ファイバ」は、直径数百マイクロメートルのゲルチューブで細胞を包んだもの。
マイクロ流路という技術を利用し、噴射機のようなガラス管を使って、細胞をハイドロゲルの中に閉じ込めて作る。
東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授が「バイオ融合プロジェクト」として行った研究が基になっている。
細胞はハイドロゲルの層に守られながら培養されるため、品質が安定するという特徴がある。
またチューブが一定の細さであるため、細胞が成長しても大きくなり過ぎず、均一な形を長期間維持できる。
さらに細胞だけでなく、微生物などもファイバー状にして増やすことが可能だ。
ファイバー状にすれば、生きた細胞が規格化された繊維状の部品として扱える。糸のように使い、さまざまな構造を組み立てることが可能になるのだ。
安達亜希代表取締役は「細胞ファイバは生きた細胞をチューブや糸のような部品として使うことができる。
細胞の持つ特性を十二分に生かしながら、医療だけではなく、食品、化粧品、さらにはロボットなどの機械にも応用できる」と言う。
現在、量産技術の開発を急ピッチで進めている。
キーワード 細胞ファイバー
代表者 安達亜希代表取締役
資本金 1415万円
設立年 2015年
15年後の可能性 細胞ファイバが量産され、医療以外のさまざまな産業でも細胞が素材になる。
日進月歩!