匿名医師ブログ

こんにちは!匿名医師です、現役医師(専門医取得済)による日記です。一般の方からの質問に答えているのでちょっとずつ載せていきます。http://www.freelifedoctor.com/ よろしくお願いいたします!

5Gの介護への活用!

医療・介護も、5Gが期待される分野です。
5Gになると障害発生などによる中断や停止が許されない業務を遠隔から行うことができます。


介護の分野でも活躍が期待されます。
遠隔手術の項でも言及したように、5Gはその超信頼・低遅延という特性から、センサーでの情報取得をトリガーとして、解析と判断、フィードバックまでを即時に行うことができます。外部環境の変化や入力情報をもとに、即座にアクチュエータ(電気信号をロボットなどの物理運動に変換する装置)を駆動させることができるため、ロボティクスへの採用が有効です。
高齢化の進むわが国では、被介護者の増加と介護者の不足から、介護ロボットへの期待は高まる一方です。なおロボットとは必ずしも人型をしているものではなく、人間の代わりに自律的に稼働して生活や仕事を助けてくれるものとします。
まず、介護ロボットには被介護者を支援するものと、介護者を支援するものがあります。被介護者を支援するロボットとは、歩行や食事を含めた、生活の自立支援を行うものです。最も一般的なものは歩行が困難な被介護者のための電動カートでしょう。電動カートはロボットなのかという疑問があるかもしれませんが、次世代型電動車いすの開発を行うWHILLのカートは、自動運転、自動停止、衝突回避、追従・隊列走行の機能を保有し、音声入力で対話をしながら搭乗者を目的地までナビゲーションすることが可能です。
ブルートゥース機能を内蔵し、スマートフォンで遠隔から操縦したり、走行距離を確認したりすることもでき、電動カートの概念を超えた、移動支援ロボットといえるでしょう。
このような電動カートに5Gが搭載されれば、被介護者がどこにいても、介護者や家族がその場所を把握できたり、被介護者の電動カートが何らかの事情で転倒した場合に駆けつけたりといった見守り機能が実現できるでしょう。また、車道走行のような危険な運転をしている場合には歩道に寄せるというように、万が一の際には遠隔から制御するといったことも可能になります。
さらに、自宅や病院、介護施設といった場所では、自動運転で目的の部屋や場所まで移動するなど、被介護者の運転の負担を下げる工夫もできます。被介護者を支援するロボットが通信することにより、家族や介護者がよりきめ細かな介護ができるようになります。4Gでも見守り機能は実現できますが、5Gであれば見守るだけでなく、万が一の際に制御できる、介入できるという点が異なります。

介護者を支援するソリューションとしては、介護者の体に装着して筋力以上の力を発揮できるようにする「パワーアシストスーツ」を取り上げます。必ずしも介護士を目的に開発されているわけではありませんが、介護においては被介護者の移動を行う際に体力的な負担が大きく、労働力不足や在宅介護の問題をより深刻にしているという側面があります。パワーアシストスーツは有効な解決策となる可能性を秘めています。
この分野をリードする企業であるサイバーダインは、皮膚からの生体電位信号を検知して、装着者の意思にそった体の動きを支援する世界初のパワーアシストスーツ「HAL (Hybrid Assistive Limb)」を開発しました。
「人間が膝を曲げようとしたり、腰を伸ばそうとしたときに、脳から神経を通じて筋肉に信号が発信されます。その際に微弱な生体電位信号が体の表面に現れるため、それを検知して装着者の動かしたい意思の通りに装着したパワーアシストスーツが駆動します。それによって、筋力以上の運動を可能とするソリューションです。
被介護者をベッドから電動カートへ移乗させたり、ベッドでの体の向きを変えたりといった業務を行う際の負担を低減します。
パワーアシストスーツは必ずしも外部との通信を必要としませんが、パワーアシストスーツにより介護者の筋力を強化して介護業務を支援するという考え方を拡張すると、筋力が必要な介護業務を完全にロボットに代替するというアプローチも取りえます。
実際に、トヨタ自動車の「移乗ケアアシスト」やパナソニックの「離床アシストロボット・リショーネ Plus」など、専用のソリューションもすでに提供されています。
ただし介護の現場にはいろいろな力仕事があり、より汎用的なロボットが求められるでしょう。
2018年1月、トヨタ自動車NTTドコモは、トヨタ自動車の人型ロボット「TIHR3」を5G通信によって遠隔操縦する実験に成功しました。
「この人型ロボットの操縦方法は一般的なコントローラーによるものではなく、操縦者の体中にその動きを検知する装置をつけ、操縦者の動きとまったく同じように遠隔の人型ロボットを動かす、という方法をとっています。まるで操縦者がロボットを設置した場所に存在するような活動を再現できることから、「テレイグジスタンス(遠隔存在)」といわれています。
操縦者が動く通りに遠隔の人型ロボットを動かすためには、操縦者のあらゆる動きを検知し、それを確実に遅延なく人型ロボットに伝送する必要があります。そして、人型ロボットの挙動を確実に遅延なく操縦者に伝送し、操縦者が操縦できるようにしなければならないことから、これまでは有線接続で実験が行われてきました。しかし、人型ロボットを有線接続すると行動範囲が限定されます。高速大容量、超信頼・低遅延を実現する5Gによって、ワイヤレス化が実現されるのです。
5Gがテレイグジスタンスを実現することによって、介護現場の力仕事をすべてロボットに任せられれば、介護者の負担を大きく削減することができます。一人の遠隔介護者が、複数の介護施設のテレイグジスタンスロボットを操縦できれば、介護業界における深刻な労働力不足の解決策にもなるでしょう。
・ロボティクスは5Gの通信要件との親和性が高く、有望な活用用途のひとつとされていますが、特に高齢化に伴う需要拡大と労働力不足で問題が深刻化している介護界ですが、今後5Gにより変わっていく事を期待します。

すでに風邪を引いている場合、インフルエンザにはかかりにくく、逆に、インフルエンザにかかっているときは風邪を引きにくい

すでに風邪を引いている場合、インフルエンザにはかかりにくく、逆に、インフルエンザにかかっているときは風邪を引きにくいことが、英グラスゴー大学英国医学研究会議(MRC)ウイルス研究センターの研究グループが行った大規模研究で明らかにされた。「研究結果は、風邪やインフルエンザの流行の予測および疾患の蔓延をコントロールする方策の改善につながる可能性がある」と研究グループは述べている。詳細は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」12月16日オンライン版に掲載された。

 研究では、2005年1月から2013年12月の間に、ウイルス性呼吸器疾患の疑いで検査を受けた患者のデータを利用して、3万6,157人の患者における4万4,230例の急性呼吸器疾患例の検体を解析。ライノウイルスやA型およびB型インフルエンザウイルス、RSウイルスなど11種類の呼吸器系ウイルスのうち、どのウイルスに感染しているのかを調べた。その結果、35%(1万5,302例)が少なくとも1種類のウイルスに対して陽性を示した。このうち8%(1,247例)は複数のウイルスに感染していた。

 コンピューターモデルによる解析の結果、個人と集団のいずれにおいても、A型インフルエンザウイルスと、最も一般的な風邪の原因であるライノウイルスとの間には、同時感染を抑制する相互作用が生じることが判明した。A型インフルエンザに感染している患者では、他のウイルスに感染している患者に比べ、ライノウイルスに感染する率が約70%低かったという。

 研究グループは結果について「風邪とインフルエンザのこうした関係性は過去の研究でも認められていたが、これほど大規模な研究で強力なエビデンスが得られたのは今回が初めてである」と述べている。また、論文の筆頭著者であるSema Nickbakhsh氏は、「われわれの研究では、インフルエンザが流行する冬の間は、軽症の風邪を引き起こすライノウイルスの感染例が減少するという傾向が非常に顕著に認められた」として、「サバンナでライオンとブチハイエナが餌を奪い合うように、呼吸器系ウイルスも、気道内の資源をめぐって争っている可能性がある」と推測する。

 ただし、今回の研究では相互作用が認められたに過ぎず、それがなぜ生じるのかは分かっていない。また、解析対象となった検体はすでに呼吸器感染症状のある患者から採取されたものであったため、症状がない患者においてはウイルスの振る舞いが違ってくる可能性もある。

 研究グループは、ウイルスが体内で感染する細胞を奪い合っているのか、あるいは、あるウイルスに対する免疫応答が別の無関係のウイルスが感染するのを妨げているのかなど、ウイルスの相互作用についてさまざまな可能性を検討しているところだという。

HealthDay News 2019年12月17日

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

※掲載記事の無断転用を禁じます。

生きた細胞をものづくりの素材に!Cellfiber

東京大学発のセルファイバは、生きた細胞をものづくりの素材として扱おうという企業だ。

同社の「細胞ファイバ」は、直径数百マイクロメートルのゲルチューブで細胞を包んだもの。

マイクロ流路という技術を利用し、噴射機のようなガラス管を使って、細胞をハイドロゲルの中に閉じ込めて作る。

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東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授が「バイオ融合プロジェクト」として行った研究が基になっている。

細胞はハイドロゲルの層に守られながら培養されるため、品質が安定するという特徴がある。

またチューブが一定の細さであるため、細胞が成長しても大きくなり過ぎず、均一な形を長期間維持できる。

さらに細胞だけでなく、微生物などもファイバー状にして増やすことが可能だ。

ファイバー状にすれば、生きた細胞が規格化された繊維状の部品として扱える。糸のように使い、さまざまな構造を組み立てることが可能になるのだ。

安達亜希代表取締役は「細胞ファイバは生きた細胞をチューブや糸のような部品として使うことができる。

細胞の持つ特性を十二分に生かしながら、医療だけではなく、食品、化粧品、さらにはロボットなどの機械にも応用できる」と言う。

現在、量産技術の開発を急ピッチで進めている。

 


キーワード 細胞ファイバー

代表者 安達亜希代表取締役

資本金 1415万円

設立年 2015年

15年後の可能性 細胞ファイバが量産され、医療以外のさまざまな産業でも細胞が素材になる。

 日進月歩!

痛みを感じない人、感じすぎる人。

世の中には「痛みに強い」とか「痛みに弱い」とよく言いますが、実際のところどうなのでしょうか?

極端な話ですが、痛みを感じない人、感じすぎる人、病気によってそうなってしまう方も実際いらっしゃいます。

 

まずは痛みを感じない、無痛症の例から。


英国スコットランドに住んでいる66歳の女性、ジョー・キャメロンは、手の関節炎で手術を受けた後、痛みを抑えるには強い鎮痛剤が必要だと麻酔科医に助言されて、こう言ってのけた。
「いくら賭けてもいいけれど、私には鎮痛剤は要りませんよ」
麻酔科医は経験上、術後の痛みが耐えがたいことを知っていたが、手術を受けたキャメロンの様子を見にきて目を疑った。

効き目の穏やかな鎮痛剤を処方しておいたにもかかわらず、それさえも服用していなかったのだ。
キャメロンはにっこり笑って言った。「だから言ったでしょう?必要ないって」
彼女は子どもの頃から気づかないうちに傷を負っていて、びっくりすることがよくあった。
長じて2人の子どもを産んだが、陣痛とも、分娩時の痛みとも無縁だった。
「痛みがどういうものか、わからないんです。人が痛がっているのはわかりますよ。顔をしかめて、とてもつらそうですよね、でも、私にはそんな感覚はありません」
キャメロンのように身体的な痛みをまったく感じない無痛症の人はごくまれにいて、研究者たちはこうしたケースを手がかりに、痛みの遺伝的なメカニズムを探ろうとしている。

英ユニバーコックスは英ケンブリッジ大学の博士研究員だった2000年代半ばから、キャメロンのような事例を調べてきた。

当時の指導教官ジェフリー・ウッズが、パキスタンの10歳の少年のことを知ったのがきっかけだ。

その子は赤々と燃える炭の上をはだしで歩いたり、腕に短剣を突き刺したりする路上パフォーマンスで稼いでいた。

コックスらが、その子と同じ家系の無痛症の子ども6人のDNAサンプルを入手して分析した結果、6人とも痛みの信号伝達に関わるSCN9A遺伝子に変異があった。
SCN9A遺伝子は、侵害受容器から脊髄へ痛みの信号を伝達するうえで欠かせないタンパク質の合成に関わっている。

そのタンパク質は、侵害受容器の表面にあって、細胞内にナトリウムイオンを透過させる「イオンチャネル」の役目を果たす。

そのチャネルにナトリウムイオンが流入すると、痛みの電気信号が発生する。

信号は侵害受容器の細胞体から細長く延びる軸索の内部を伝わり、脊髄のニューロンに受け渡される。
パキスタンの子どもたちは、SCN9A遺伝子に変異があるため、そのチャネルのタンパ
ク質が正常に合成されず、ナトリウムイオンが侵害受容器の内部に流入しない。

そのため侵害受容器は痛みの信号を出せず、舌をかんだり、やけどをしたりしても、痛みを感じないのだ。
「この非常に珍しい一族の研究の成果は、(無痛症を引き起こす)単一の遺伝子変異を特定できたことです。これで鎮痛剤開発の研究対象を絞り込めました。しかもそれは、言ってみれば人体での有効性が実証されているんです」とコックスは言う。

 

それとは逆のパターンもあります。

先天性肢端紅痛症という、SCN9A遺伝子の変異によるまれな疾患。痛みを感じやすいパターンです。

この病気の症状は無痛症とは正反対で、手足や顔に焼けつくような痛みを感じる。体が温まったり、ちょっと汗を流す活動をしたりしただけで、まるで手を炎にかざしたように、耐えがたい熱さと痛みに襲われるのだ。
米国ワシントン州タコマ在住の53歳のシティ・カレッジ・ロンドンの遺伝学者、ジェームズ・コックス率いるチームがキャメロンのDNAを調べると、FAAHとFAAH-OUTという隣り合った2つの遺伝子に2カ所の変異が見つかった。

遺伝子の変異によって、痛みを抑える神経伝達物質アナンダミドの分解が阻害されていると、コックスらは結論づけた。

 

パメラ・コスタはこの病気の患者で「逃れられない」痛みに苦しんでいる。

体が温まらないよう、オフィスの温度は16℃に保つ。
寝るときには、ベッドの周りで4台の扇風機を回し、エアコンをフル稼働させないと眠れないほどだ。皮肉なことに、いつも焼けつくような痛みを感じているために、無痛症の人たちと同様、熱いものに触っても気づきにくい。そのせいでコスタは1年ほど前、アイロンをかけているときに腕にやけどをした。


「いつも感じているのと同じ痛みだったので」気づかなかったと、コスタは話す。
米エール大学医学大学院の神経学者、スティーブン・ワックスマンは、コスタをはじめ紅痛症の患者を調べてきた。

先行研究で、この疾患の患者はSCN9A遺伝子に変異をもっと報告されていたが、ワックスマンらの分析でもそれが裏づけられた。

同じSCN9A遺伝子 チャネルは有望な研究対象となった。

オピオイドは、ニューロンの表面にある「オピオイド受容体」と呼ばれるタンパク質と結合し、細胞内のさまざまなタンパク質に影響を及ぼす。

細胞内のタンパク質には痛みの抑制を助けるものもあるが、この受容体はほかのタンパク質にも働きかけるため、痛みの抑制にとどまらず、快感を生む。

やがて体はオピオイドに対して耐性をもつようになる。少量では快感が得られなくなり、どんどん量を増やすようになって、依存症に陥るのだ。
リドカインなど既存の局所麻酔薬は、体内にある9種類のナトリウムイオンチャネルを無差別に遮断してしまう。

そのなかには脳の多くの機能に欠かせないチャネルもあるため、医師はこうした薬の使用を、手術などで一時的に他者の感覚を麻痺させる場合に限定せざるをえない。

製薬会社はほかのチャネルの働きを妨げずに、Nav1.7だけを遮断する化合物を探しているが、今のところ見つかっていない。
研究が進めば、より良い薬が開発されるだろうと、ワックスマンは考えている。

「依存性がなく、効果が高い、新しいタイプの鎮痛剤が生まれるでしょう。それがいつになるかは、まだ予想できませんが」

 

 

線維筋痛症多発性硬化症、他にも様々な人に理解されにくいが本人は疼痛に苦しんでいる方が山ほどいらっしゃる。

今後そのような方に新しい薬がもたらされることを願い、そして、周りの方々が理解してくれることを願って。

明るい未来を描いて。

 

新型コロナウイルス、ワクチン、最新知見!

‪①サノフィ株式会社は2月18日、SARS重症急性呼吸器症候群)ワクチンの開発で得た知見を活用し、新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの速やかな開発を目指すと発表した。

同社は、米国保健福祉省(HSS)事前準備・対応担当次官補局(ASPR)の一部門である米国生物医学先端研究開発局(BARDA)と、長きにわたるパートナーシップを築いており、今回はこの連携を拡大して開発を進める。‬

‪ COVID-19は、呼吸器疾患を引き起こす可能性があるコロナウイルスの一種。

2002年後半には、SARSコロナウイルスが出現したが、2004年にほぼ消失した。

サノフィは、前臨床段階にあるSARSワクチン候補のうち、COVID-19の感染防止効果をもつ可能性のあるものについて、さらに研究を進めるとしている。‬

‪2019年新型コロナウイルスに対するワクチン候補の製造に用いる同社独自の遺伝子組換えプラットフォームは、ウイルスの表面にあるタンパク質と正確に一致する遺伝子配列が作成可能。この抗原をコード化するDNA配列を、同社が開発した遺伝子組換えインフルエンザワクチンの基盤「バキュロウイルス発現プラットフォーム」に組み込むことで、免疫系にコロナウイルスに対する防御機序をもたせるよう製剤化されるコロナウイルス抗原を、迅速・大量に生産する際に使用できる。‬

‪ サノフィの持つSARSワクチン候補は、非臨床試験では免疫原性を示し、感染を模した動物モデルでは、部分的な防御効果が認められている。Protein Sciences社(サノフィが2017年に買収)による同研究結果が、COVID-19ワクチン開発にとって良いスタートとなる。

また、この技術プラットフォームに基づいて作成したワクチンの開発に成功しているため、比較的速やかに研究を進め、臨床での検討に供する候補物質を作成することが可能。

さらに、ワクチン候補物質を多量に製造する能力も備えているという。‬

‪また同社は、コロナウイルスによる公衆衛生上の課題に対し、ワクチン領域における豊富な経験と革新的技術を活かして貢献できる機会を積極的に模索しており、ワクチンの研究開発経験を、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)と共有するなどの活動を行っている。

2019年12月にはBARDAと契約を締結し、インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)が発生した際に、アジュバント添加遺伝子組換えワクチンを持続して生産できるよう、米国に最先端の研究施設を開設する計画に合意している。

この技術プラットフォームは、COVID-19プログラムでも使用される予定。‬

 

 

‪②米ギリアド・サイエンシズは26日(現地時間)、新型コロナウイルス感染症に対する抗ウイルス剤「レムデシビル(一般名)」の第3相臨床試験を開始すると発表した。

アジアを中心に国際共同治験として2本実施し、計1000例の患者を組み入れる予定。

日本も治験に参加する。

3月から症例登録を始める。

同剤を用いた新型コロナ対象の臨床試験は米中の医療機関などですでに行われているが、開発企業主導のグローバル治験も始まる。‬

‪重症患者約400例を対象とする試験と、中等症までの患者約600例を対象に試験を行う。現在の標準治療に上乗せする形でレムデシビルを5日間または10日間投与して有効性、安全性を検証する。主要評価項目は、重症患者の試験は発熱や酸素飽和度の改善度、中等症患者の試験は退院した患者の割合。

アジアを中心に症例を組み入れ、日本も参加する。3月から症例登録を始める予定。

ギリアド日本法人によると、第3相試験で良好なデータを得られた場合、新薬として当局に承認申請するかは未定。‬

‪同剤を用いた新型コロナ対象の臨床試験は、中国や米国の医療機関主導で行われている。

これらの試験結果は4月にも明らかになる見通し。‬

‪レムデシビルはギリアドがエボラ出血熱などの治療薬として開発。

新型コロナ対応で需要が急増しているため、エボラ用に生産していた備蓄分を使いながら増産を急ぐ。

 

更にAntigua Observerは、米国マサチューセッツ州ケンブリッジのModerna Therapeuticsが新型コロナウイルス(COVID-19)に対するワクチンの初期開発を終え、国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)に向けて臨床試験を実施するための提供が完了したと報じました。

3月中にも被験者へのテスト予定となっています。
42日のスピードで開発!

mRNAワクチンは、今年に入って、中国で新型コロナウイルスゲノム解析がなされ、その結果が提供されてから、わずか42日で完成したとされています。

従来であれば、大量のウイルスを培養しながらワクチンを作っていくため時間がかかるものの、新たな遺伝子工学を用いることで、早期の開発に成功。

mRNAワクチンの形に仕上げることで、新型コロナウイルスのタンパク質を用いた免疫を体内に獲得できるように目指す。

他にも米アッヴィの抗HIV薬「カレトラ」(一般名・ロピナビル/リトナビル)や、富士フイルム富山化学の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(ファビピラビル)などが有力です。

日本では、国立国際医療研究センターの研究班による観察研究として、一部の医療機関でこれらの薬剤の投与が始まっています。

日本感染症学会は2月26日、カレトラ、アビガン、レムデシビルの3種類の薬剤のうち国内で承認されているカレトラとアビガンをCOVID-19に使用する際の留意点などをまとめた指針を発表しました。

他にも米リジェネロン・ファーマシューティカルズがCOVID-19に対する抗体医薬の開発に向けて米国保健福祉省(HHS)と提携。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、中国の医療機関からの要請に応じて抗HIV薬「プレジコビックス」(ダルナビル/コビシスタット)を提供し、同薬を使った臨床試験が行われています。

 

また、最新情報です。

武田薬品工業は3月4日、新型コロナウイルス感染症治療薬として血しょう分画製剤の開発を開始したと発表しました。

回復した患者の血しょうをもとにしており、回復した患者の体内にある抗体が、新たな感染者の免疫システムを高め、感染を防ぐことができる可能性があります。

武田はまた、既存の製品の中から新型コロナウイルス感染症の患者に対して、有効な治療薬の候補を模索する考えで、取り組みは早期段階ではあるものの、優先順位は高いとしています。

 

 

世界の医学の知識と経験を駆使して各国でワクチン開発に取り組んでいます。

待ちましょう!

新型肺炎(コロナウイルス)

質問:  
新型肺炎がついに日本にも入ってきましたね。発症者がいると発表された都道府県に住んでいるので不安です。なぜ市町村まで出さないのでしょうか。いろいろな情報が出ていて不安を煽る形になっていると思うのですが…。   
回答:
市町村まで出すと混乱をきたす可能性があるからじゃないでしょうか。難しいところですね。

 


質問:  
新型コロナウイルが日本で流行したら怖いですね   
回答:
かなり恐ろしい事が起こっていると思います。早く沈静化を図らないと、対策が遅れたら未曾有の事態もありえますよ。

 


質問:
中国からもうすぐ荷物が届くのですが、新型コロナウイルスが梱包の中にいる可能性はありますか?   
回答:
ヒョコっと出てくるかもですね。ウソです、すいません。ウイルスがいる可能性はもちろん0ではありませんよ。ただ、発送に数日かかると思うので、まず大丈夫かと。SARSの場合は5日以上経てば大丈夫でしたので、確実に大丈夫とは言いかねますが。

 


質問:  
コロナウイルスが蔓延していますが、聞くところでは、発熱など症状が出る前に突然倒れて亡くなるケースもあるとか。この場合死因は何なのでしょう?   
回答:
そんなケースはないと思います。デマじゃないでしょうか?

 


質問:
コロナやインフル風邪が流行っているのに、マスク禁止と言っている弊バイト先(接客業)に一言!
回答:
閉店ガラガラ!

 


質問:
マスクが無い…どこにもない…仕方がないのでバンダナとかキッチンペーパーで作ろうかと思うんですが、予防効果ありますかね?   
回答:
効果はありますが、外を歩くならやはりマスクが無難かと。

 

 

質問:

コロナがたくさん出てしまっている地域のものです。私には4カ月の娘がいます。生きるためには買い物に行かないといけないし、それは娘を連れて出なきゃいけない時もあります。予防として手洗いマスク以外に出来ることってなにかありますか。毎日ニュースがコロナで怖いです。

回答:

それだけしていれば良いです。インフルエンザの方が年間死者数もよほど多いし、そこまで恐れないで良いと思います。ですが、できる対策はした方がよいことは確かなので、手洗い、うがい、マスク、これはして下さい。よろしくお願い致します。

 

 

質問:

コロナのせいか地元ですらマスクが売り切れてますが、実際の死亡率などの数値を見ていると、そこまで怖いものでもないように思えますが。感染者の多い国は衛生環境もあまり良くないようですし、先生はどう思われますか?

回答:

SARSの致死率の1/5なのにSARSより死者が多いということは感染力が5倍以上ということです。感染者が多いのが今回のウイルスの恐ろしいとこですね。

 

 

質問:

地方田舎です。マスクが全く手に入らないのですがどうしたら良いでしょうか?毎朝ドラッグストアに買いに行っているのですが、在庫がないので買えません。

回答:

マスクを一つ手に入れたら、その内側にティッシュなどを入れて再利用するしかないかもです。

 

「新型コロナウイルス」現時点での最新知識!

新型コロナウイルス

中国・湖北省武漢市を発生源として世界各国に感染が拡大している「新型コロナウイルス (COVID-2)」による肺炎。

 

現時点で知りうる情報を詰め込みました。

症状、検査、治療、予防、全て書かれているので是非お読みください!

 


致死率はSARSの約5分の1!

SARS (重症急性呼吸器症候群、感染者数8096人)の死者数774人です。

致死率はSARSの9.6%に比べて約2%と1/5にも関わらずSARS以上の死者が出ているということは感染力は5倍以上ということです。

現時点では1人が約3,4人にうつす程度と言われています。

 

これまで6つのコロナウイルスが確認され、そのうち4つは普通のかぜ、残りの二つは感染力が強かった「SARS」と「MERS (中東呼吸器症候群)」。

今回確認された新型コロナウイルスは、これまでの調べで、飛沫感染といわれています!

いいですか、空気感染ではなく、飛沫感染です!

 

つばが飛散する1~1.5m程度の範囲の濃厚接触が原因で感染する可能性があります。

インフルエンザのように空気上に浮遊するウイルスからの空気感染はないとされています!

バスなどの密閉空間やバイキング形式の食事などは、飛沫感染の恐れがあるため注意が必要です。

 

鼻、口、目といった粘膜を感染経路とし、症状はせきやくしゃみ、37.5度以上の発熱などで、重症化すると肺炎の症状が現れます。

無症状の患者もいましたが、現時点では無症状の患者から他者へ感染するかは明確にわかっていません!

クシャミや鼻水など花粉症の症状でコロナの事は少なく、10%程度です。

健常者であれば4日以上の発熱と空咳に注意して下さい。

コロナウイルス感染者の約75%に乾いた咳(空咳)が認められます。

そして、感染力は非常に強いです。

その証拠に、中国・吉林大学眼科のCheng-Wei Lu氏らは、新型コロナウイルス(2019-nCoV)が鼻や口の粘膜だけでなく、眼からも感染し得るとのcorrespondenceを、2020年2月6日付のLancetで発表しました。
1月22日、武漢市で2019-nCoV患者の調査を担当していた国の肺炎対策専門委員会のメンバーの一人(Guanfa Wang氏)が、N95マスクを着用していたのに同ウイルスに感染したからです。

 

更には中国は病床数や医師不足が深刻で、劣悪な医療環境のため治療が追い付いていないことが死者数増加の原因と考えられています。

このため、医療環境が充実している日本で感染しても重症化することはあまりないと言われていますが、感染力は非常に強く、中でも注意すべきは、老人ホームや病院です!

これまで中国で死亡した患者は、ほとんどが高齢者や糖尿病、がんなどの持病がある人。

病院などにウイルスが持ち込まれると免疫力が低い患者は併症などを引き起こし重症化する可能性が高いうえ、集団感染の恐れがありウイルスを持ち込ませ対策が必要!

しかし遂に日本の病院で発症してしまいました。

 

当院でもプロトコルができ始めています。

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こちらは初回です。

しかし、最近は一層厳しくなりました。

まず、以下の場合に疑います。


新型コロナウイルスを疑う症例
① 37.5℃以上の発熱
② 気道症状 特に乾いた咳
③)健常者で4日以上の発熱、持病がある場合は2日以上の発熱
④ 胸部レントゲンで浸潤影なし(感染症室でポータブル撮影)
①、②、③、④かつ
㋐ 血液検査で白血球10000以下
㋑ 胸部CTで末梢にすりガラス影(CTは外来診療では不要)

(①、②、③を満たす症例は保健所に連絡、とくに呼吸苦(SpO2<93%)を伴う場合は重症例)
白血球10000以上の症例は新型コロナウイルス感染症は考えにくい。
胸部画像で浸潤影の場合は通常の細菌性肺炎を考える。
※ 現在コロナウイルス感染症より別の疾患の方が圧倒的多いことを忘れないこと。

 

これは大事です、新型肺炎の95%以上は白血球が10000以下なのです。

我々医師にとってはかなりの情報になります。

 

 

ちなみにコロナウイルスの検査は10分とかでできるとかいう噂もありますが、5時間以上かかります!

都道府県によっては1日10人ぐらいしか調べられない所もあります。

 

当院では、37.5℃以上の発熱がある場合、2日以上続く症状、空咳、呼吸苦のどれか一つでも当てはまれば感染症室での診察となります。

そのような患者は多くいるので必然と感染症室での診察は増えます。

しかし一方、今年はインフルエンザや感染性腸炎などの患者が少なく、特にインフルエンザは例年の同時期に比べ「約半数程度」減っています。

これは暖冬で空気が乾探していないことのほか、新型コロナウイルスの発生で、予防対策を徹底する人が多くなっていることが理由といわれています。

ちなみにインフルエンザの場合、日本での年間死者数は約1万人ですので、予防によって多くの命が救われていることも事実です。

未知のウイルスを恐れるのは良いですが、過剰に恐れ過ぎてもいけない!

インフルエンザやかぜ同様の対策をすれば防げます。

 

予防をすることが非常に重要!

予防策としては、手洗い・うがい、マスクやメガネの着用、アルコール消毒などです。

 (コロナウイルス対策としてはアルコールより手洗いが効果的とのことです)

マスクは最低でも1日1回交換するのが望ましいですが、数がなければ内側にティッシュなどを入れて防ぎましょう。

マスクを外す際には、ウイルスが付着する外側の表面に触れないよう注意してください!

また、適度な運動や十分な睡眠、栄養のある食事などで生活習慣を整え、免疫力を高めることも効果的ですよ。

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 2月後半の日本の状態は、1月半ばの武漢の状態のようです、今後かなりのペースで罹患者は増えていくと予想されます。

この病気は、そんなに心配することはないという意見もあるが、かなり下気道に親和性が強い。

中国でもCTを撮影していくと、臨床的に肺炎がなくても、両肺に影が出ている。

ウイルスは、上気道に親和性が強く増えるだけではなく、下気道にもすぐに落ちる。

 

エアロゾルを吸入しなくても、喉で感染したのが下気道に落ちていく。

WHOは中国からのデータを基に高齢者がハイリスクだと言っている。

日本は高齢社会でもあり、ここで頑張ってもらわないと世界中がelimination(根絶)のチャンスを逃すことになる。

踏ん張りどころですが、おそらく次のフェーズに2月末時点で突入しています。

パンデミックの可能性もかなり高くなってきており、今後は予防と対応に追われることになりそうです。

事実、病院関連の学会も少しずつ中止や延期になってきています。

外来の患者さんも減っており、しばらくは厳しい状況が続きそうですが、先ほど述べた予防対策をして、明るい未来を目指しましょう!

 

以下、更なるまとめの抜粋です。

 

 


COVID-19の臨床像
現在の疫学調査によると、COVID-19 の潜伏期間は1~14日、大抵は3~7日である。主な症状は、発熱、乾性咳嗽、倦怠感であり、鼻閉感、鼻汁、咽頭痛、下痢が認められることもある。
重症化する場合は、発症から1週間後に呼吸困難や低酸素血症を呈することが多い。重症化すると急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、ショック、代謝性アシドーシスおよび凝固障害、多臓器不全を呈し治療に難渋する。最重症患者では明らかな発熱がない場合があり、注意を要する。
軽症患者の熱は低く、軽度の疲労感のみで、肺炎は認められない。
現在の症例情報からは、COVID-19に感染しても多くの場合は予後良好であり、重症となる患者は少数と判断できる。高齢者および基礎疾患のある者が感染した場合は予後不良となり得る。小児は感染しても比較的軽症で済む。

血液生化学検査所見
発症の初期段階では、末梢血中白血球数の正常~減少、およびリンパ球数の減少が認められる。一部の患者では、肝酵素、乳酸脱水素酵素LDH)、筋酵素およびミオグロビンの増加が見られる。一部重症患者ではトロポニンが上昇する可能性がある。C反応性タンパク(CRP)および赤血球沈降速度は上昇するが、プロカルシトニンは正常である。重症例ではD-ダイマーが増加し、末梢血リンパ球は進行性に減少する。重症~最重症患者では炎症因子の上昇がしばしば見られる。


胸部画像所見
初期段階には、複数の小さな斑状陰影と間質性変化を肺野に認める。その後、両肺にすりガラス浸潤影が発生する。重症では肺陰影の癒合が見られるが、胸水の発生はまれである。


臨床分類
【軽症】
臨床症状は軽度であり、画像検査で肺炎の所見は見られない。
【中等症】
発熱、気道症状およびその他の症状により、画像検査で肺炎と診断できる。
【重症】
次のいずれかを満たす。
    •    RR>30回/分の呼吸困難
    •    安静時SpO2が93%未満
    •    P/F比(動脈血酸素分圧=PaO2)/酸素濃度=FiO2)が300mmHg未満
【最重症】
次のいずれかを満たす。
    •    呼吸不全があり、人工換気を要する
    •    ショック
    •    臓器障害を合併し、ICUでの管理および治療を要する


COVID-19の治療
1 治療環境の決定
 効果的な隔離および保護条件を備えた指定病院で治療する。疑い症例についても、隔離の上、指定の部屋で治療を行う必要がある。最重症患者は早急にICU管理を開始する。
2 治療一般
 ベッド上安静とし、支持療法を強化する。十分なカロリーを補充し、水分と電解質バランスに注意しながら、バイタルサインと酸素飽和度をモニターする。状況に応じて、血液検査、尿検査、CRP、生化学的指標(肝酵素、心筋酵素、腎機能など)、凝固機能、動脈血ガス分析、胸部画像検査を行う。鼻カニューレ、酸素マスク、経鼻高流量酸素療法などの酸素療法を適宜行う。
 使用できる抗ウイルス薬は以下の通り:
 吸入インターフェロンα(成人で500万U相当量、注射用水2 mLを1日2回追加)=国内未承認。ロピナビル/リトナビル(200 mg/50 mgを1回2錠、1日2回、10日以内)。リバビリンインターフェロンあるいはロピナビル/リトナビルとの併用を推奨、500 mg/時、1日当たり2~3回の静脈内注入、10日以内)。リン酸クロロキン(500 mg、1日2回、10日以内)=国内未承認。アルビドール(200 mg、1日3回、10日以内)=国内未承認。
 ロピナビル/リトナビルの副作用として下痢、嘔気・嘔吐、肝障害に注意する。薬物相互作用にも注意を払う。
 これらの薬剤については現在臨床試験が進行中(※編集部注:中国国内)であり、臨床応用においてさらなる評価を行う。3つ以上の抗ウイルス薬の同時使用は推奨されない。重篤な副作用が発生した場合は、関連薬の使用を中止する。
 抗菌薬治療では、複数の広域抗菌薬の盲目的または不適切な使用を避ける。
3 重症、最重症患者の治療
 治療の原則は対症療法である。合併症の予防、基礎疾患の治療、二次感染の予防、必要に応じて臓器機能の補助を行う。
【呼吸器補助】
    •    酸素療法 :重症患者には鼻カニューレまたはマスクで酸素を投与し、呼吸困難や酸素状態を経時的に評価する。
    •    高流量経鼻酸素療法または非侵襲的人工換気 :標準的な酸素療法で呼吸困難感や低酸素血症を改善できない場合に検討する。短時間(1~2時間)で改善しない、あるいはさらに悪化する場合は、気管挿管および侵襲的人工換気を適時実施する。
    •    侵襲的人工換気 :1回換気量(4~8 mL/kg)および低吸気圧(プラトー圧<30 cmH2O)を低く設定した換気を行い、人工呼吸器関連の肺損傷軽減に努める。鎮静剤および筋弛緩薬を適宜使用する。
    •    サルベージ療法 :重度のARDS患者には肺拡張を行う(1日12時間以上)。換気不良の場合、体外式膜型人工肺(ECMO)の導入を早急に検討する。
【循環補助】
 輸液で微小循環を改善する。循環作動薬を用い、必要に応じて血行動態をモニターする。
【その他の治療】
 酸素飽和度の進行性の悪化や急速な画像所見の増悪、および炎症反応の急激な上昇が見られる場合、必要に応じてグルココルチコイドを短期間(3~5日)使用できるが、メチルプレドニゾロン換算で1~2 mg/kg/日相当量を超えないものとする。グルココルチコステロイドの大量使用は、免疫抑制作用によりコロナウイルスの除去を遅延させる可能性があることに注意する。
 輸血は100 mlL/回、1日2回まで行える。腸内バランスの維持と二次感染予防のための整腸剤も使用可能である。回復患者の血漿を用いた血漿投与療法も使用可能である(※国内未承認)。重症患者で炎症反応が高い場合には透析も検討する。
 感染患者は不安感や恐怖感を抱いており、心理カウンセリングを強化する必要もある。
4 漢方治療
 「新型冠状病毒肺炎診療方案(試行第六版))」では漢方治療の記述が前版の倍以上に拡充された。詳細は上記原著を参照。
5 退院の基準とその後
 3日以上解熱状態が続き、呼吸器症状および胸部画像上の改善が認められること、1日以上の間隔を空けて2回連続採取した呼吸器検体でPCR陰性を確認することが退院の条件となる。退院後は、患者の居住地域にある主要医療機関と指定医療機関で診療記録を共有し、適宜行政や地域医療機関に情報を送る。
 退院後の患者は免疫機能が低下しており、他の感染症に罹患するリスクがあるため、退院後14日間は健康状態に注意するよう指導する。マスクを着け、換気の良い部屋で、家族との接触を減らし、食事は別とし、手指衛生を心がけ、外出を避けるなどの条件付きで過ごしてもらう。
 退院後2週目および4週目にはフォローアップ受診を推奨する。

 

 

日本感染症学会と日本環境感染学会は2月21日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染蔓延期に向けた対応と行動のポイントをまとめ、公開した(「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」)。

感染対策のフェーズをこれまでの水際対策から感染蔓延期へ移行させるため、一般市民向けに共有してほしい情報と行動、および医療従事者向け対応のポイントをまとめている。


早い段階でのPCR「万能ではない」
 一般市民に向けては、COVID-19の臨床的特徴を解説した上で、症状が1週間以内で軽快しそうな場合と、1週間以上続く場合、高齢者や基礎疾患がある場合に分けて、取るべき行動をまとめている。
 依頼が殺到しているPCR検査については、新型コロナウイルスのウイルス量はインフルエンザの1000分の1~100分の1と少なく、判定が難しいこと、初回検査で陰性でも2度目の検査で陽性になることがあることを説明。特に早い段階でのPCR検査は「決して万能ではない」として、現行検査の限界に理解を求めている。


PCRは「入院が必要な肺炎例でウイルス性肺炎を疑う場合」に実施
 医療従事者に向けては、2009年の新型インフルエンザの経験を例に、「感染蔓延期を迎えると、多数の疑い患者が一度に医療機関に押し寄せる事態が生じやすくなる」と、医療提供体制が混乱する可能性に言及。
 軽症例への医療対応は、対症療法および自宅安静といったインフルエンザ外来に準じた対応を行うとした上で、現時点での検査体制では必ずしもPCR検査は必要ないことを説明するよう求めている。
 その一方、「重症例を見逃さない診療が求められる」として、特に胸部CT所見の特徴や、細菌性肺炎の合併を疑うべき所見について解説。

PCR検査については、入院を要する肺炎例でウイルス性肺炎を疑う場合や、医師が総合的に判断してCOVID-19を疑う場合に実施するよう求めている。

 

 

 

 

【#新型コロナウイルス 関連肺炎について】

よくあるご質問をはじめとする「新型コロナウイルス関連肺炎」に関する最新情報は、こちらをご覧ください。 https://mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

【電話相談窓口】

■電話: 0120- 565653(フリーダイヤル) ■受付時間: 9:00~21:00

 

 

 

 

 

 こちらは日本感染環境学会の対応ガイドになります。

https://t.co/sLpU2oQ0mn?amp=1

 

 

 

そして、幼い子供がいる家庭には朗報です。

中国でコロナウイルスで1歳以下で入院した9例についての論文。

症状は熱だったり咳だったり鼻水だったりまちまちですが、重症化した症例もなく、全員回復しています。

母数が少ないのでまだまだ分かりませんが、現時点の情報です!

https://t.co/vlLKCJNMYv?amp=1

 

 

 

 

日本は2009年の新型インフルエンザのパンデミックの際に最も人が死亡しなかった先進国。踏ん張れ日本!!!

 

 

新型コロナウイルス感染症まとめ - Yahoo! JAPAN

 
片手を上げて喜ぶ男性インフルエンザのように空気上に浮遊するウイルスからの空気感染はないとされています! バスなどの密閉空間やバイキング形式の食事などは、飛沫感染の恐れがあるため注意が必要です。