蚊にまつわるエトセトラ！

蚊に刺された！掻いたらダメですか？

ダメー！

掻くと症状が悪化し痒みが増す場合もあります。
虫刺されの赤みや腫れが悪化するのは爪で患部を掻いて、皮膚を傷つけるのが原因です。逆に掻かなければ、赤みや腫れは薬を塗らずとも自然に治ります。
掻くと皮膚が傷ついて余計にひどくなりますよ！

では、刺された部分を爪で押し潰すのは？
基本的にこちらもダメです。
虫刺されの腫れは、爪で十字に押し潰せば早く治るなんて言われたりもしますよね？
ですが、虫刺されの患部を傷つけるのは、悪
化するだけなので基本的にはダメです。
ただ、爪で強く押して一時的に虫刺されのかゆみを紛らわすのは良いですが、患部を傷つけることに繋がるのでいずれにせよあまり良くはありません。
ちなみに押し潰したあとに染み出す液体は蚊の毒素とかではなく、自分の体液ですから絞り出してもかゆみは治らないですよ。


では、蚊に刺されやすい血液型はある？
あります、O型です。
過去の実験で統計をとった結果、0型がもっとも刺されやすい血液型であるとの結果が出ています。
しかし、各血液型の一体どの要因が蚊を誘引しているのか、諸説はあるものの現状でははっきりとした結論は出ていません。
ちなみに刺されやすい順番は、O型〉B型〉AB型〉A型となります。


じゃあ、刺されると痒くなるのはなんで?
それはアレルギー反応です。
蚊に刺されると痒くなるのは、吸血の際に蚊が吐き出す唾液によって引き起こされるアレルギー反応のせいです。アレルギー反応には即時型と遅延型の2種類あり、蚊に刺された累計の回数が多い大人の方が即時型の反応を示しやすいといわれています。
即時型アレルギーは刺された後すぐに痒くなり、皮膚がふくれますが数時間で治ります。
遅延型アレルギーはかゆみがぶり返し、刺された数時間後から翌日にかけてかゆくなり、皮膚が赤く盛り上がることもあります。


で、結局どの系統の薬がいいの?
ステロイド配合製品がオススメです。
炎症を抑える効果があるステロイドは、痒みの原因の赤みや腫れと同時に、痒みそのものを抑える効果も高いです。
ベトネベートN軟膏AS（実勢価格:1134円）とかですかね。
ステロイドは炎症にも痒みにも高い効果がありますが、痒みに関しては効果が出るまでに30分ほどかかります。
かゆみに対して1秒たりとも我慢できない、という人は、ステロイドに加えてメントール配合の塗り薬を使うと良いですよ。
液体ムヒS2a（実勢価格:591円）などがオススメ。


内服で言うと、痒みに作用する抗ヒスタミン剤が良いです。
ステロイドと比べて副作用がなく、非常に安全な成分ではありますが、その反面でかゆみに対する効果はステロイドと比べてだいぶ低い事は覚えておいて下さい。


ステロイド配合であればなんでもいいの？
上位ランクの製品が良いです。
ステロイドの効果の高さは、量ではなくランクの高低で決まります。低いランクのステロイドは効果が下がる反面、皮膚に対する影響も低くなります。
つまり、より強力な効果を得たい場合は、高ランクのステロイドを配合した薬を選ぶべきです。ストロングぐらいが良いです。

ステロイドは副作用ありますか？
短期間の使用では出ません。
ステロイドはいくつかの副作用が確認されていますが、これらが発現するのは1カ月以上、ステロイドを毎日塗った場合の話です。虫刺されの治療程度では出ないから安心して下さい。


蚊を叩き潰すとよくないって聞いたけど?
即、叩きましょう。
蚊を叩き潰すと、蚊が媒介しているウイルスが飛び散ったり、液が逆流するなどデメリットがあるという説もありますが、そんなことはないので吸われる前に即、叩いて。


蚊は人のニオイを覚えるって本当?
真っ赤なウソです。
追い払った人間のニオイを危険人物のものと
記憶して、寄ってこなくなるという説。しかしこれはウソで、ニオイの感知はできても記憶まではできていないようです。

薬を塗っても、ついつい掻いてしまうのですが？
包帯を巻くのも有効です。
虫刺されは掻かなければ悪化しません。
しかし、子どもは強くなと言い含めても聞かず、掻きむしることもしばしばあるので包帯やパッチなどで物理的に掻けないようにすれば、悪化しないだけでなく赤みや腫れも早く治まります。
密封療法で効果を高めることもできます。
包帯やパッチシールで覆うと、皮膚はかぶれやすくなるので、実行する際は注意して下さい。
ムヒパッチA（実勢価格:429円）とかですね。
子どもにはシール型のパッチが貼りやすくて使い勝手がいいですよ。ただし、シールを貼って長時間放棄すると、かぶれることが多いので交換は早めに行って下さい。

薬がない！応急処置法はある？
氷で冷やすとかゆみが和らぎます。
虫刺されのかゆみは、冷やすことによっても抑えることができます。
たとえば、山でキャンプ中に虫に刺され、その場にかゆみ止めがない場合、飲み物を冷やすための氷を患部に当てればかゆみが和らぎます。この方法は、自宅にいる時でも活用できるので、応急措置として覚えておくと良いですよ。

いかがでしたか？毎年蚊と対峙する人間にとって必要な情報です。覚えておいてください。ですが、これだけ文明が発達していると、そのうち蚊という存在自体なくなる日がくるかもしれませんね。