匿名医師ブログ

こんにちは!匿名医師です、現役医師(専門医取得済)による日記です。一般の方からの質問に答えているのでちょっとずつ載せていきます。http://www.freelifedoctor.com/ よろしくお願いいたします!

花粉症を根治させる方法!

こんにちは。現役匿名医師です。今回は「花粉症を根治させる方法と最新の治療法」について紹介します。

 

花粉症、辛い時期になってきましたね。毎朝地獄の経験をしている方も多いのではないでしょうか。

皆さん、何の薬を使っていますか?

副作用は何ですか?

アレグラやらアレジオンやらいろんな名前の薬あるけど結局何がいいの?

医師でも知らない人がいますが、私は知っています。

 

最も効果的で副作用のない新しい薬

 

自分から先生に言ってください、「○○○○を処方してください!」と。私は○○○○を使っています。というよりはもう○○○○以外使えません。

というかそもそも花粉症って何?治るの?

 

最新治療法って何?

もう始まっているのですよ、最新の治療法は。次世代の治療は。

もう悩むことがなくなるかもしれないのですよ。

ただマスクをする縄文時代は過ぎ去っていますよ。

 

全ての疑問を解決します。これを読めば花粉症の知識は満たされます。そしてどういう治療を受ければよいのか一目瞭然です。さぁ、ストレスフリーの世界へようこそ!

 

目次

  • そもそも花粉症って何?
  • なんで花粉症になるの?
  • どれぐらいの人が花粉症になっているの?
  • 治療法は?薬は色々あるけど結局どれがいいの?医師が自分に使うお薬は何?
  • 花粉症への根治術って?完全に治す治療って?
  • 画期的!今後の次世代治療法とは?

 

 

  • そもそも花粉症とはいったい何なのか。分かりやすく解説します。

 

 

花粉症というのは抗原抗体反応というアレルギー反応で起こります。

抗原抗体反応と言ってもパッとこない方がほとんどだと思います。

 

イメージしてください。

空気中を浮遊しているスギ・ヒノキ・イネの花粉などの抗原が鼻から体内に入ってきてその抗原が鼻粘膜に付着します。するとその抗原をやっつけようと、体内に抗体が作られます。

 

要はその花粉を「敵だ!」と認識します。

「次入ってきたら攻撃してやる!」というイメージです。そしてもう一度、抗原が体の中に入ってきたら抗体などのアレルギー誘発物質が放出されます。これが体からの攻撃というわけですね。

 

その攻撃の事を免疫反応と言います。

しかしその攻撃が過剰になると自分自身にも鼻水、鼻づまり、くしゃみ等の反応が出ます。これをアレルギー反応と言います。イメージできましたか?

 

アレルギー性鼻炎は症状が起こりやすい時期により、「一つの季節だけ型」と「一年間ずっと型」とに分けられます。「一つの季節型」の花粉にお困りの方が圧倒的に多いと思われます。「一年間ずっと型」は、ハウスダストなどがあります。

 

  • 小難しい話は抜きにして、なんで花粉症になるのか、簡単に説明します。

 

花粉症になるのは、その人が持つ容量を越える量の花粉が体の中に入ってしまうからなのです。最近でもある教授が、「遂に容量オーバーなっちゃったなぁ!」と言っていたように、みんなあまりご存じないようですが、人それぞれ容量があってそれを上回ると発症するとイメージして下さい。ですので元々容量大きい人は一生発症しませんし、元々容量が小さな人や花粉が体の中に入る機会が多い人は若い内に発症してしまいます。

 

ちなみに「一つの季節型」アレルギー性鼻炎の発症は20~30歳に多いです。その頃に容量オーバーになる人が多いということですね。

某教授は年齢がかなり高いので頑張りましたね。


3)そして、みんな何の花粉にやられているのか。

 


関東地方では、スギ花粉が1月~4月、ヒノキ花粉が5~6月、カモガヤ花粉が6~8月、ブタクサ花粉が8~9月、ヨモギ花粉が8~9月などです。

その中でも圧倒的にヤバいやつ、スギです。

4月、5月辺りのスギ、本当にヤバいです!

2017年の調査で東京都のスギ花粉症の方は何%かご存知ですか?

なんと、衝撃の48.8%

軽症の方も含んでいますが、約半分…。大げさに言うと国民の約半分が花粉症ということになります。
ちなみに昭和58年度~昭和62年度は10.0%、平成8年度は19.4%、平成18年度は28.2%です。

どんどん増えています!

ちなみに花粉の情報は http://tenki.jp/lite/pollen/ で毎日簡単にその日の花粉の量を簡易的に知ることができますよ。


花粉症では、くしゃみ、水性鼻漏、鼻閉、咽頭部や眼のかゆみや異物感、流涙、頭痛、皮膚炎のようなさまざまな症状が起こります。
いつよくなるの!と言いたくなりますよね。


4)花粉症の治療、知りたいですよね。簡単に2つに分けられます。

 


まず、対症療法。ほとんどの方は対症療法を行っています。

あなたが飲んでいる薬、花粉症が治るわけではないですよ。分かっていますか?
ですが、ほとんどの方が抗ヒスタミン薬を内服しているのではないでしょうか。

もちろん内服も効果があり対症療法としては良いと思います。

 

その中でも第2世代抗ヒスタミンが副作用も少なくおすすめです。

しかし、副作用がゼロではありません。

ヒスタミン薬の服用によって、自分では気づかないまま集中力や判断力、作業効率が低下してしまったり、眠気が出たりしてしまいます。

下の表をご覧下さい。ポララミン以外は全て第2世代抗ヒスタミン薬です。

 

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ちなみに私はビラノア内服しています。ビラノアは新しくでた薬で、新しい薬には制限があって、最初の一年間は1回の外来受診で2週間までという決まりがあるのです。

しかし、最近になり1回の外来受診で出せる期間の制限がなくなりました。

私もかなり助かっています。

内服の仕方は空腹時なので朝起きた後に内服しています。

ちなみに、上表の中で車の運転OKなのはアレグラ、クラリチン、デザレックス、ビラノアです。ビラノア万能ですね。

ジルテックやその改良型のザイザルという薬は抗アレルギー薬として強い効果を持っていますがどうしても眠気を起こしてしまうことがあります。ですが、ビラノアは眠気を引き起こす頻度が非常に少ないという特徴も併せ持っています。

第二世代抗ヒスタミン薬で眠気が少ない薬というと、アレグラ、クラリチン、そして新しく登場したデザレックスが代表です。ビラノアはそれらの薬と同じくらい眠気を起こしにくく、添付文書の運転に関する注意の記述も省かれています。

 

ということで、私がおすすめするのは、ズバリ!

 

「ビラノア」です!

 

ビラノアの一番の特徴は、強い効果と眠気の少なさなのです!

 

問題点としては食事により効果が下がるということです。

ビラノアの服用方法は「1回20mg(1錠)を1日1回空腹時に経口投与する。」となっています。ここで気になるのが「空腹時」という言葉です。

ビラノアは食事と一緒に服用することで効果が大きく下がることがわかっています。試験では食後に服用することで半分近く吸収が下がっています。ですので、ビラノアは「食事の1時間以上前、もしくは食後2時間以上経ってから」飲むようになっています。

私は朝一に内服しますが、寝る前に内服される方も多いかと思います。

ライフスタイルが合えば最高の薬ですけどね。

 

ただ、病院に行くのが面倒だ。という方は個人的にはアレジオンがおすすめですかね。アレジオンならば普通のドラッグストアでも買えます。

 

アレグラは見ての通り眠気は少ないですが、やはり効果も弱くなってしまします。

もちろんアレグラで効果が十分であれば問題ないですが、効果がいまいちであれば市販のアレジオンを試してみるのがいいと思います。

しかし、アレジオンは眠気が強めなので運転注意です。やはり一長一短なところは仕方ないかと思われます。

 

 

 

さてさて、スギ花粉の場合は初夏には軽快することが多いと言われていますが初夏まで待てるか!っていうか治らないの⁈という方へ朗報です。治ります。

 

  • もう一つの治療法です。こちらは根治、つまり根本的に治療することを目的とした治療法です。

免疫療法(減感作療法)、花粉症に対する唯一の根本治療です!

アレルゲンの投与を繰り返し行い、その物質に過敏に反応しないよう体に慣らすことで、体質改善を促します。
免疫療法には皮下免疫療法舌下免疫療法があります。

それぞれのメリットとデメリットを説明いたします。

  • 皮下免疫療法…皮膚の下に花粉症の原因物質を注射する方法です。

メリット

1.通院するだけであり毎日欠かさず内服する必要がない

2.通院間隔を徐々に延ばすことができる(最長2~3ヶ月に1回)

3.ダニ・スギの同時治療が可能

4.長い目で見てトータルの医療コストを削減できる

デメリット
1.はじめのうちは通院回数が多い

2.注射での投与である(痛みを最小限に抑える細い針を使用)

3.ごくまれ(注射数千回に1回の確率)にではあるがけいれんなどの体の拒否反応が起こる

 

気になる費用

⇒皮下免疫療法(3割負担)は1回につき 約600円(調剤薬局での処方薬がない場合)です。最初は毎週ですので1カ月約2400円。初めの年は年間約23000円。

2年目以降は1~2ヶ月の通院になることが多いので年間約3600円~7200円程度です。

 

メリット

1.数週間に1回の通院で済む(自宅でできる)

2.注射の必要がない

3.体の拒否反応の確率が低い

 

デメリット

1.毎日自宅で服用しなければならない

2.治療間隔を延長できない

3.今のところ、ダニ・スギ両方の花粉症に同時に治療することを推奨されていない

4.12歳以上のダニアレルギー性鼻炎・スギ花粉症に対し舌下免疫療法の保険適応が認められましたが、12歳未満のお子様には適応にならない

 

気になる費用

舌下免疫療法(3割負担)は1回につきクリニックで約600円。調剤薬局で約1400円。月一回の受診になりますので、クリニックと調剤薬局を合わせて1カ月約2000円で年間約24000円程度かかります

あくまでも目安であり実際の通院回数や処置内容、抗アレルギー薬など他の投薬の有無などによって、変わることはあります。

 

また、免疫療法は長い目で見ると治癒や長期的に完全に花粉症を治すことを目標にする治療でありますが、100%ではありません。それでも毎年こんな思いをするぐらいなら大変魅力的ですよね。

 

6)そして、最新の情報です!

2018年、3月にとうとう根本治癒を目的として開発中の次世代型ワクチンが最終的な臨床試験に入るようです。順調に試験が進めば、数年後にはワクチンを打つだけで花粉症が治ってしまうという、患者の負担が少ない花粉症の治療法が利用できる可能性も出てきています。
ちなみにそのワクチンは数カ月の治療期間に一定の間隔で注射し、スギ花粉によるアレルギー反応を弱めていくお薬だそうです。先程説明した元々の免疫療法では3~5年間、毎日欠かさず投与する必要があり、圧倒的に楽なワクチンは今後夢を見させてくれそうです。

しかも、なんと従来の免疫療法では全身にショック症状が出て生命に危険を及ぼすアナフィラキシーを誘発することもごくまれにありますが、次世代ワクチンは免疫バランスを整える作用を備えているため、こうした危険性もないといいます。

 

画期的ですね。

 

現在の医療は進化の一途を辿っています。皆さんも情報をアップデートして健康には気を使って生活していきましょう!ご購入いただき、そして最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。これからも最新情報をお届けしていきます。よろしくお願いいたします。